大エジプト博物館、ツタンカーメン王の内側の中央聖域を受け入れる

大エジプト博物館、ツタンカーメン王の内側中殿を受け入れる 大エジプト博物館、ツタンカーメン王の内側中殿を受け入れる

少年王の宝物を展示するギャラリーに第4のツタンカーメン神殿が設置されてから1か月後、第3のツタンカーメン神殿がグランド・エジプト博物館に搬入された。

この神殿は博物館開館準備の一環として、カイロのエジプト博物館から移送された。グランド・エジプト博物館及び周辺施設の総監督を務めるアテフ・モフタ少将は、移送作業が保存修復士及び博物館学芸員の監督下で、観光・古代遺物・救援警察による厳重な警備措置のもと実施されたと述べた。

アテフ少将は、ツタンカーメン王の黄金の聖域は4つ存在すると明かした。最初の聖域は第4聖域である。第3聖域はグランド・エジプト博物館(GEM)に搬入された2番目の聖域となる。残る2つの聖域は当面保存処理を施され、後日移送される予定だ。

グランド・エジプト博物館の考古学担当観光・古代遺物次官であるエルタイブ・アッバス教授は、第3神殿がこの博物館で修復されると発表した。同教授は、この神殿が金箔を施した木製であり、1922年11月にルクソール西岸の王の墓で王の財宝と共に発見されたと説明した。 また、この神殿はカイロのエジプト博物館に展示されていた同墓の遺物全てと共に移設されると説明。アッバス博士は、残りの神殿は展示計画に基づき王の財宝専用展示室へ移設されると指摘した。

展示エリアは約7,200平方メートルで、環境制御機能を統合した最新式の展示ケース、照明グラフィック、各展示物ごとの説明ラベルを備えている。モアメン・オスマン教授は「神殿は最高の科学的基準に基づいて移設された」と述べ、古代エジプト人と同じ手法で10の部品に分解されたと説明した。 各部品は個別に包装され、内箱に収められた後、酸性フリー素材製の外箱に収納された。大エジプト博物館の古代遺物修復・移送執行事務局長であるアイッサ・ジダン博士は、移送前に現地で保存調査が実施されたと説明した。

保存チームは高度な科学的手法を用い、保存状態の詳細な報告書を作成。この科学調査により、金属製・木製接合部の位置や神殿の溝が特定された。同教授は「この情報が神殿の安全な分解計画策定に極めて有用だった」と強調した。 第三神殿がようやく博物館に搬入されたことで、グランド・エジプト博物館のチームとカイロのエジプト博物館の同僚たちは、今後数日間で神殿を再組み立てし、展示ケースに収める予定だ。その後、神殿はツタンカーメン展示室に常設展示される。